グラウンドワーク(Groundwork、以下GWと略すことがあります)とは、1980年代に英国で始まった実践的な環境改善活動のことです。
住民が行政や企業とパートナーシップをとりながら、地域の環境改善活動に乗り出します。その、三者の仲介役になるのが、トラストと呼ぶ専門組織です。
英国では、このトラストが全国に45ヶ所あり、700人のスタッフが年間約4万人のボランティアの協力を得て、約3,000件のプロジェクトを展開しています。トラストは市民や企業の寄付、ボランティア活動、行政の助成を受けながら、事業をこなしていきます。
トラストは環境問題に関心の高い人達や女性、中高年者の就職の場にもなるだけでなく、人々の生き甲斐の場ややりがいの場、社会貢献の場にもなっています。1995年には財団法人日本グラウンドワーク協会が設立され、活動を行っています。
特定非営利活動法人 グラウンドワーク三島は、日本で最初に英国のグラウンドワーク手法を導入して、富士山からの湧水が減少して環境悪化が進行した「水の都・三島」の水辺自然環境の再生と改善を目的として、市内8つの市民団体が中心となり、三島市や企業の協力のもと、1992年9月に事業をスタートし、1999年10月14日にNPO法人格を取得しました。現在では20の市民団体が関わっています。
現在までに、ゴミ捨て場化した川の再生、一度は市内から姿を消した水中花ミシマバイカモの復活、古井戸・水神さん・湧水池の再生、ホタルの里づくり等、市内60ヶ所以上で具体的な実践活動を展開して、パートナーシップの有益性を実証しています。