源兵衛川は、三島市立公園楽寿園・小浜池を起点として、住宅密集地の中を流下し、最下流の中郷温水池に達する、全長1.5kmの農業用水路で、「水の都・三島」を代表する湧水河川です。

 

かつては美しい水辺空間が保たれていた源兵衛川は、1960年代から、都市化・工業化の進展や生活環境の変化に伴う湧水の減少が進み、渇水期には家庭雑排水の垂れ流しやゴミの放置により水辺環境が悪化し、汚れた川のシンボルになってしまいました。

 

そこで、ふるさとの原風景・原体験を取り戻そうと多くの市民が立ち上がり、市民・NPO・行政・企業とがパートナーシップを組み、身近な環境改善を進める新たな市民運動であるグラウンドワーク活動に取り組み、この活動をきっかけとして、グラウンドワーク三島実行委員会(現NPO法人グラウンドワーク三島)が誕生しました。

 

地域住民の声をもとに、グラウンドワーク三島が関係者相互の調整役となって、8つのゾーンからなる親水施設が整備され、お互い同士が協力し合いながら源兵衛川の水辺環境の再生に努力しました。整備事業終了後も、「源兵衛川を愛する会」等、地域住民の手によって生態系を守り育てる地道な環境改善活動が続けられています。

 

その結果、ホトケドジョウ(環境省レッドリスト絶滅危惧ⅠB類、静岡県レッドリスト絶滅危惧ⅠA類/県東部)、ミシマバイカモ(環境省レッドリストⅡ類)をはじめ、ゲンジボタル、カワセミ等が自生するようになり、都市中心部を流れる河川としては、他に類をみないほどの豊かな生態系をもつ水辺自然空間が再生・復活しました。

 

夏場には、子どもや大人が川遊びに興ずる、市民の憩いの場にもなっています。

 

 

■源兵衛川・中郷温水池の登録歴

  • 農林水産省「疎水百選」(2006年)
  • 環境省「平成の名水百選」(2008年)
  • 農林水産省「ため池百選」(2010年) ※中郷温水池
  • 三島商工会議所「三島ブランド」(2010年)
  • (公社)日本ユネスコ協会連盟「プロジェクト未来遺産」(2013年)
  • 国際かんがい排水委員会(ICID)「世界かんがい施設遺産」(2016年)
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三島市「街中がせせらぎ事業」の委託を受け、湧水が枯渇し湿地状態になっていた蓮沼川(宮さんの川)の上流部に水を流し、人工的なせせらぎを作り、ホタルが成育できる水辺環境を作りだそうと、グラウンドワーク三島が三島ホタルの会等の専門的なアドバイスを受け、地域住民とともに建設しました。

現在は、地域の方々による定期的な清掃や、三島ホタルの会の管理により、ゲンジボタルの発生が見られるようになりました。

現在は、地域の方々による定期的な清掃や、三島ホタルの会の管理により、ゲンジボタルの発生が見られるようになりました。

 

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湧水の減少と水質悪化によって市内の川から姿を消した水中花・三島梅花藻(ミシマバイカモ)を復元、育成するために、1995年に(財)佐野美術館所有の湧水池を借り、増殖基地・観光スポットとして環境整備を行いました。

現在では三島梅花藻を源兵衛川などに移植し、原風景の再生を進めています。

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グラウンドワーク三島は、住民・企業・行政のパートナーシップを仲介することを通して、「水の都・三島」の原風景を再生し、子どもたちに受け継いでいくことを目指す特定非営利活動法人(NPO法人)です。「右手にスコップ、左手に缶ビール」を合言葉に、みんなで協力して身近な環境改善に取り組んでいます。

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グラウンドワーク(Groundwork、以下GWと略すことがあります)とは、1980年代に英国で始まった実践的な環境改善活動のことです。

 

住民が行政や企業とパートナーシップをとりながら、地域の環境改善活動に乗り出します。その、三者の仲介役になるのが、トラストと呼ぶ専門組織です。

 

英国では、このトラストが全国に45ヶ所あり、700人のスタッフが年間約4万人のボランティアの協力を得て、約3,000件のプロジェクトを展開しています。トラストは市民や企業の寄付、ボランティア活動、行政の助成を受けながら、事業をこなしていきます。

 

トラストは環境問題に関心の高い人達や女性、中高年者の就職の場にもなるだけでなく、人々の生き甲斐の場ややりがいの場、社会貢献の場にもなっています。1995年には財団法人日本グラウンドワーク協会が設立され、活動を行っています。

 

特定非営利活動法人 グラウンドワーク三島は、日本で最初に英国のグラウンドワーク手法を導入して、富士山からの湧水が減少して環境悪化が進行した「水の都・三島」の水辺自然環境の再生と改善を目的として、市内8つの市民団体が中心となり、三島市や企業の協力のもと、1992年9月に事業をスタートし、1999年10月14日にNPO法人格を取得しました。現在では20の市民団体が関わっています。

 

現在までに、ゴミ捨て場化した川の再生、一度は市内から姿を消した水中花ミシマバイカモの復活、古井戸・水神さん・湧水池の再生、ホタルの里づくり等、市内60ヶ所以上で具体的な実践活動を展開して、パートナーシップの有益性を実証しています。

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